珍しく、今日は昼から映画鑑賞。日比谷シネマズシャンテにて『ライトハウス』。絶海の孤島に残された、２人の灯台守。新米の男は、外界から完全に遮断された世界で、精神的に追い詰められていく。
サスペンスなのか、ホラーなのか、心理劇なのか。予告編を見ただけでは全く予想がつかない。なので、予備情報なしで見た方がいいだろう。登場人物は二人だけ。不安を煽る音の使い方。モノクロで画面で、画角はほほ正方形というのも異例。最初から、最後まで、手に汗握る緊迫感。
雪山に閉じ込めれた『シャイニング』の「灯台」「孤島」版とも言えるが、派手な映像もなく、舞台はほとんどが室内、そして、灯台周辺に限らたシュチエーション。それで、よくここまで作り込めたなと。
孤独。社会からの遮断、隔絶がいかにメンタルに毒なのか。そして、孤独とは一人でいることではない。相手がいても、「つながり」や「安心」がなければ、むろし孤独感はつのる。
そして、恐怖や不安は、「外から来る」のか、「自分の内面から来る」のか、ということも考えさせられる。結局は両方なのだが、不安は「自分」で作りだし、増幅させている部分が大きいのだ。
そんな、「孤独」「社会からの隔絶」「限界状況の心理」などをシリアスに描ききった作品。エンタメ性はないので、映画マニア向けの一作。
